自分を基準に考える人が損をする4つのケース
近所のあるおじさんの事を〝自分の世界をしっかり持っていて良い〟と褒める人がいるかと思えば、〝自分の世界で考え過ぎだ〟と否定的に言う人もいるな。どちらも〝自分の世界〟=〝自分基準〟なのに、不思議なものだと思うよ。
たしかにそうだね。自分基準が相手基準と合えば、それは好意的に捉えられるかもね。だけど、自分基準と相手基準に大きな差があれば否定的に捉えられるのではないかな?
そうかもしれないね。どんな時に自分基準がマイナスになってしまうのかな?
自分目線の人が損をしてしまうケース
自分目線で相手に考え・意見を押し付けてしまう。
こんな簡単な家事も出来ないの?
ごめんね。だけど、私は凄く難しく感じるんだ。
こんな事、小学生でも出来るよ!
ごめんね。これから少しずつ出来るようにしていくから、長い目で見守って。
わかったよ。
これは実際にあった話です。私は、自分目線で〝こんな簡単な家事〟〝小学生でも出来る〟と言っていたのです。
「なんでこんな事が出来ないのだ」とイライラしたのですが、冷静に状況を考えてみると、基準設定をしているのは私なのです。そして、それを相手に押し付けているのです。
もし、相手の世界で物事を見ることが出来れば、イライラしなくても済んでいたかもしれません。ちなみに、私はこの時自動思考に陥り、過去のテキパキ物事をこなす事が苦手な人を思い出しイライラを増大させていました。
自分が精神的に疲弊する。
すみません。名刺忘れました。
これからお客さんと初めて会うというのに、名刺を忘れるなんて。
すみません。
この間もそうだったじゃないか。何で会社出る前に確認しないの?
ギリギリまで仕事をしていて、気が回らなかったのです。
いつもそんな感じじゃないか!忘れっぽいなら忘れっぽいなりに、何か考えたりしないの?(本当に疲れるな・・・)
すみません。(くどくどうるさいな。パワハラ上司め・・・)
物事を考える時に、自分本位で考えると目の前の状況を許せなかったり、フラストレーションが溜まります。最悪の場合、怒りが爆発してしまい、人間関係の悪化に繋がります。
他者との共存が出来なくなる。
先週:
職場の隣の若い子とそりが合わないのよ。意見がいつも衝突するの。私のやり方の方が絶対良いのに!職場の雰囲気を壊さないために、私が一歩身を引いて辞めることにしたわ。
(また怒っているな。〇〇さんはいつも怒ってばかりで愚痴ばかりだ。今日の愚痴はどのタイプかな・・?)
今朝:
夫から〇〇って言われたの。あの人は変わり者だから、偏った観方ばかりするの。人を何だと思っているのかしら!
(朝から怒っているな。朝静かにしていたいのに、嵐が押し寄せてきたぞ。) いやいやそれは大変ですね・・。
旦那さんや周りの人の悪口ばかり言い、色々な職場を転々としている という女性にあった事があります。私に話をする時も攻撃口調であったり、文句をつけるような女性でした。また、非常に表情が暗い人でした。
この方と話をしていた時に思ったのは、常に〝自分のものさし〟を基準に考えているという事です。ですから、職場のような多数が集まるところで、よくトラブルを起こしていたようです。
常に自分本位で考え、他の人達の考え方を受け入れられないと共存できずに人間関係の悪化に陥ります。また、自分が精神的に疲弊し相手と冷静に接することが出来なくなります。これは実に残念なことです。
交友関係が狭くなる。
来週あたりにでも、家にご近所さんを招いて一緒にお茶でも飲もうかな?
A子さん、B子さん、C子さんに連絡をしてみようか。あっ!だけど、C子さんはやっぱり止めておこう。C子さんは良い人だけど、自分の意見を押し付けてくるから、疲れるわね。
自分の意見を押し付けると、相手によっては疲れてしまう人がいます。特に、和気あいあい楽しくやりたいという人達が多いと、意見を押し付ける人は疎まれてしまい、結果として孤立してしまうかもしれません。
知っている近所のおじさんでも、近所の人から疎まれている人がいます。私には感じの良い人に見えるのですが、冷静に見ていると常に自分の意見を主張するのです。
言っていることは適格なのですが、相手が望んでいるかは関係なく意見を貫き通します。それをあまりよく思わない人達からみれば、疎まれやすい存在になってしまいます。
人の〝ものさし〟は色々ある。
例1:
みんなの為に、私こんなに一生懸命やっているんですよ。凄いですよね?
(そんなの誰でもやることだろ。)と思うけれど、これは僕の〝ものさし〟かもしれないよな。彼女の〝ものさし〟では、それは〝凄い事〟なんだよな。そういう〝ものさし〟もあるという事か。
例2:
何なの!あの店員の態度!感じ悪いわ。
(あなたの店員さんに対する態度の方が余程感じ悪かったよ。)おっと!これも僕の〝ものさし〟での判断かもしれないよな。彼女の〝ものさし〟では店員さんの態度は〝感じ悪い〟ということになるんだから、仕方がないよな。
10人いれば、10個の〝ものさし〟があります。〝ものさし〟は色々あるということを、心から納得できれば、より柔軟な物の見方が出来るようになります。
様々な人と接したり沢山の本を読んで〝ものさし〟の数を増やす。
人によって〝ものさし〟には違いがあり、数多くの〝ものさし〟を持っていると、柔軟に考えることが出来るかもしれないのは、わかったけれど〝ものさし〟の数を増やすにはどうしたら良いのかな?
沢山の人と話をしたり、沢山の本を読んで色々な考え方に触れれば良いと思うよ。
確かに、多くの人と会い話をすると、ストレスが溜まることがあるでしょう。自分の〝ものさし〟の数が少なければ尚更そうでしょう。
そんな時に「人の数だけものさしがある」と何処かで意識出来れば、自分と違う考えを持つ人の考え方をありのまま受け入れる助けとなるはずです。
そのようにして、多くの人と交流すると〝ものさし〟の数が少しずつ増えるのではないでしょうか?
また、本を沢山読めば、その著者の考えに触れることが出来ます。結果として、沢山の〝ものさし〟を場所や時間を問わずに手に入れることが出来ます。
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まとめ
いかがだったでしょうか?
・自分を基準に考えると〝相手への意見の押し付け〟〝自身の精神的な疲弊〟〝他者との共存の難しさ〟〝交友関係を狭める〟という形で損をしてしまう場合がある。
・人には人それぞれの〝ものさし〟がある事を受け入れる。
・〝ものさし〟の数を増やすには、〝人との交流を増やす〟〝読書を沢山する〟ことが有効である。
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